午前中、また得体の知れない「不安」に押しつぶされそうになっていた。
仕事が始まり、お客さんと話している間は、その不安を忘れて楽しく過ごせる。
「やっぱり人と話すのはいいな」 そう思いながら、
ふと精神科医の益田裕介先生の動画を聴いていたとき、ハッとする言葉に出会った。
「ひとりの時間というのは、とても大事なんです。 ひとりで物思いにふける時間は、頭の中が整理され、人格が成熟していくための時間。
精神分析には『妄想分裂ポジション』という言葉があります。 騒がしく楽しんでいるときは、ストレスを発散しているだけで、中身は深まっていきません。 ストレスをただ解消するのではなく、じっくりと『消化』していく時間が重要なのです」
この言葉を聴いて、気づかされた。
お客さんと話して「楽しい」と感じていた時間は、
ただ不安から逃げていただけだったのかもしれない。

もちろん、逃げることが悪いわけではない。
けれど、これまでの私は、ネガティブな感情から目を逸らし、
見て見ぬふりをして生きてきた。
その「心の宿題」のツケが、今こうして大きな不安として回ってきているのだと感じた。
同時に、益田先生はこんなこともおっしゃっていた。
「過去にこそ価値がある。苦しくて泣いている時間、ウダウダと思い悩んでいる時間……それはお金や成果にはならないかもしれないけれど、その人にしかできなかった『努力』なんです。 だから、その時間をきちんと認め、自分で愛してあげる必要があります」
この言葉に、私は救われた。
これまでの私は、あまりに敏感で繊細すぎる自分を隠すために、
必死で「従順な自分」や「楽天的な自分」を演じてきた。
怒られるのが怖くて親や先生に従い、
内心はビクビクしているのに「大丈夫、大丈夫」と気丈に振る舞ってきた。
そんな『偽りの自分』がずっと嫌いだった。
でも、そうやって必死に演じて、自分を守ってきたことも、
私にとっては精一杯の「努力」だったんだ。
「ああ、自分も頑張っていたんだな」
そう思えたとき、
今まで形だけだった『自愛(自分を愛すること)』が、少しだけ腑に落ちた気がした。
不安と向き合い、ひとりでウダウダと悩み、苦しむ時間。
それは決して無駄な時間ではない。
それこそが、自分を成長させ、自分らしさを育むための、静かな「努力」の時間なのだ。

これからは、不安からただ逃げるのではなく、
その「消化しきれない感情」を抱えたまま、淡々とやるべきことをやっていこう。
この孤独な時間こそが、私の人生を再構築していくための、大切なプロセスなのだから。


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